愛しのローズマリー【Shallow Hal】

CAST:グイネス・パルトゥロー 他

製作のファレリー兄弟によれば、「ギャグりながらホロッと泣ける」コメディ・ムービー。そう、何気に人間の価値観を問うてくる癒し系なのだ。
本作は、劇場予告編の段から気になっていた一本。「ある日、故障したエレベーターに乗り合わせた催眠術師に催眠をかけられたハル。これまで美女以外に目のなかった彼は・・・」というのだから、一体全体どんな暗示を入れるのやら・・・要チェック!ハルは亡き父の遺言で、一流美女と付き合う以外は考えられない人生だった。ところが、超売れ子の催眠セラピストから、人の内面の美を外見と同じように見えるという暗示を入れられてしまう。ほどなく出逢った内面美の美女・・・。ハルとカノジョ、二人だけの美の価値観にいる限りはハッピーだったが・・・。

人が価値観を変えたとき、周囲の友達や身内はとまどうもの。変化を止めようと躍起になる。その口実は「本人のために・・・」というもの。
でも、本当は自分の不安な部分を突っつかれるような気持ちになるから。「元の友達を取り戻したい!」と叫ぶ親友の言動も、そんなひとつ。

さて、なかなか良い役処の催眠セラピスト・ロビンスはこう言う。「彼の目を覚まさせたのさ。心の美をみる目で見れば、それが見える」と。
そもそも自分はディ・ヒプノタイズ(Dehypnotise) 〜催眠を解いてやったのだ。誰れもが、テレビや雑誌、情報から美の基準を刷り込まれているのだから、その洗脳を解いたにすぎない。」 んー、確かに。あなたの価値観って何でしょう?それは果たして真価?「見て、聞こえて、感じられたら、それが現実だろっ!」 そう言い切ることが、結構難しい社会なのでは?

被暗示性が高くなるとき

「被暗示性が高い」とは、暗示にかかりやすい、という意味です。この主人公、ハルもかなり高いようです。子供は元々催眠にかかっているようなもの、と言われるほどですから、子供特有の行動改善は大人と比べるととても楽です。例えば、夜尿症や爪を噛むなどの癖。(◎ ただし、こういった症状は重要なサインですから、原因を見つけることが先になります。)一般的には、家庭内や両親の考え方・口癖が(時に抵抗感を感じながらも)入っていきます。
それから、ショック状態にあるときにも、思いがけない暗示やプログラミングを取り込みやすくなります。驚愕、不慮の事故などで意識を失ったように見えるとき、実は潜在意識が周囲の情報を取り込んでいます。そして、時間に対する認識を持たない潜在意識が回復後も、似たような場面で反応を示すことがあるのです。
ハルの場合、お父さんの臨終場面で「美女」の価値感を取り込み、故障したエレベーターの中という特殊な環境下では、催眠の暗示を受けたわけですね。

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